2018年11月5日月曜日

1990年、初来日公演!

Rolling Stonesの初来日は1990年。1973年に来日が決まりチケットも発売されたが、過去の大麻所持を理由に入国許可がおりずに中止になったことがあった。90年の時は、追加公演も含め東京ドームで10回の公演が行われた。私はそのうちの最終日、2月27日(火)に行った。
マイク・タイソンの試合が東京ドームで行われ、衝撃のKO負けを喫した直後の日程。当時は、60年代からの伝説のバンドついに初来日!という感じで大騒ぎになったし、メンバーはすでに40代後半だったので、多分これが最初で最後の来日となるのではないかと言われていた。

セットリストは以下の通り。

Continental Drift (89年『Steel Wheels』収録)
Start Me Up (81年『Tattoo You』収録)
Bitch (71年『Sticky Fingers』収録)
Sad Sad Sad (89年『Steel Wheels』収録)
Harlem Shuffle (86年『Darty Work』収録)
Tumbling Dice (72年『Exile on Main St.』収録)
Miss You (78年『Some Girl』収録)
Ruby Tuesday (67年『Flowers』収録)
Angie (73年『Goats Head Soup』収録)
Rock And A Hard Place (89年『Steel Wheels』収録)
Mixed Emotilons(89年『Steel Wheels』収録)
Honky Tonk Woman (69年 シングル曲)
Midnight Rambler (69年『Let It BLeed』収録)
You Can't Always Get What You Want (69年『Let It BLeed』収録)
Can't Be Seen(89年『Steel Wheels』収録)
Happy (72年『Exile on Main St.』収録)
Paint It Black (66年 シングル曲)
2000 Light Years From Home (67年『Their Satanic Majesties Request』収録)
Sympathy For The Devil (68年『Beggars Banquet』収録)
Gimme Shelter (69年『Let It BLeed』収録)
It's Only Rock 'N Roll (74年『It's Only Rock 'N Roll』収録)
Brown Sugar (71年『Sticky Fingers』収録)
Satisfaction (65年『Out Of Our Heads』収録)
Jumpin' Jack Flash (69年 シングル曲)

最後の「Jumpin' Jack Flash」はアンコール曲。
全時代を網羅するようなグレイテスト・ヒッツ的な選曲だ。『Steel Wheels』からの曲が多いのは、そもそも『Steel Wheels』のプロモーション・ツアーなので当たり前だ。

実質のオープニングが「Start Me Up」なのは事前に知っていたが、知る前から予測していた。タイトルからしてピッタリだから。
2年前にミックがサイモン・フィリップスやジョー・サトリアーニを引き連れ単独来日公演をした時のオープニングは「Honky Tonk Woman」だった。それもなかなか良いオープニングだと思っていたが、今回は無難な選曲。

もう少しマニアックな選曲があっても良いと思ったが、初来日だし、何しろこの年の東京ドームだけで50万人以上が見たことになるのだから、無難な選曲で良いのだろう。

どの曲もプロフェッショナルなレベルで音も良かったし、たくさんのバック・ミュージシャン(5名?)のサポートもあり、完成度も高いものだった。同じ場所での10回目だったのにも関わらず、気合いも充実していたし、素晴らしかったと思う。

ただ、Stonesの場合、その魅力は黒いノリだったり、ブルージーさだったり、そして、チープでルーズなワイルドさだったりするはずなので、あまりの充実ぶりにちょっと違和感というか「?」マークをつけたのも確かだった。80年代のライブ映像もたくさん見ていたので予想通りとも言えるのだが、完成度の高いライブがStonesらしくないように感じてしまう。これはその後のライブでも感じることだが。
「Satisfaction」にしろ「Paint It Black」にしろ、テンポが早いのでアッサリしている印象で、スネアのヌケがやたらと良いために軽い感じで聴こえてしまう。「Midnight Rambler」も70年代のような緊迫感や危険なニオイはしなかったし、「Sympathy For The Devil」は割と良かったと思うが、ゴージャスな感じは少し違和感。『Steel Wheels』の曲が一番良かったのは、当然といえば当然かもしれないが、メンバーの見た目の年齢以外には歴史を感じさせる物は少なかった。

予想に反していたことの一つに、キースのギターがかなり上手かったこと。時折入れるオブリガードなどかなりカッコ良かったし、キースらしいキメ・ポーズも良かったし、ヴォーカルをとった「Happy」もかなり盛り上がった。

きっと私はStonesはルーズで下手クソという先入観が強すぎるのだろう。本来のStonesをちゃんと見ていないのかもしれない。

チープさという意味で、95年のライブアルバム『Stripped』の雰囲気は良かったと思う。

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