2018年12月14日金曜日

カボチャ軍団・Helloween

友達の影響で初期の頃から聴いている。最初は早いテンポとアホみたいにヒステリックな高音ボーカルに「バカじゃね?」という感じだったが、怖いものみたさで聴いているうちにすっかりハマってしまった。
今聴けば、それほど強烈・過激な感じでもないし、無茶苦茶なボーカルに聴こえたものだが、かなりメロディックでポップだ。そしてそれこそがHelloweenの魅力だ。早くて激烈なメタルの雰囲気だが、ポップで分かりやすいボーカル。ギターも過激な雰囲気を漂わせながら、実際はかなり分かりやすく、ツイン・ギターは劇的でもある。

初めてHelloweenを知ったのは1986年。「Ride The Sky」を筆頭に、「Starlight」「Gurdians」「Judas」等、お気に入り曲はいくつもあった。海賊版のライブ・ビデオも手に入れカイ・ハンセンのカリスマ性に魅かれもした。ギター初心者だったが、早い16分音符のピッキング練習をたくさんした。

87年には新メンバーのマイケル・キスクを入れて今や伝説の『Keeper of The Seven Keys Part 1』をリリース。初めて聴いた時は「ソフトになったし、ボーカルはカイの方が良いなぁ」といった感じだった。キスクは高音も楽々出すが、カイはキツそうな分、ヒステリックというか狂気じみた感じに聴こえ、それも魅力だったからだ。曲はより分かりやすくなり、それがソフトになったと印象づける原因だった。
しかし、聴けば聴くほど気に入り、結局はHelloweenのベスト・アルバムだと今でも思っている。気に入った最初の要因は、ギターだ。前作までより断然分離が良くなったので、ツイン・ハーモニーのソロをコピーするのが容易になった。特に分かりやすい「I'm Alive」や「Halloween」はコピーしてCDに合わせて弾いたものだ。(当時のコピーは間違っていたが)
現在は全曲気に入っているが、当時は上記2曲と、「Twilight Of The Gods」「A Tale That Wasn't Right」がお気に入りだった。意外にも(?)「Future World」はそれほど好きではなかった。

続く88年の『Part 2』もなかなかで、好き度はやや『Part 1』が上だが、甲乙つけがたく素晴らしい出来だった。当時にお気に入りだった曲は「Keeper of the Seven Keys」「March of Time」「We Got the Right」「Rise and Fall」といったところ。「Eagle Fly Free」や「I Want Out」は「まあまあだな」という程度だった。私は変わり者かもしれない。
もちろん現在は、このアルバム曲も全部好きだ。

ところが、この後の『Pink Bubbles Go Ape』がいけない。Helloweenの要と思っていた、実質リーダーのはずのカイ・ハンセンが脱退してしまい、その上、初期に契約していたNOISEレコードとモメて発売が伸び伸びになってしまい、しばらく音信不通になってしまったからだ。発売されたのは91年になってからだ。
このアルバムにも良い曲が沢山あるが、いったん冷めてしまった熱は戻らなかったし、雰囲気が変わってしまったのも事実だろう。カイがいなくなったことだけでなく、バンド内のバランスにも色々変化があったようだ。
この次の『Chameleon』は更に「困ったちゃん」アルバムだ。良い曲もあるのだが、Helloweenに期待しているものと違いすぎるからだ。キスクのソロだったら気に入っただろうし、現にキスクの1stソロなど相当好きな1枚だ。

Helloweenからキスクが脱退し、もはや復活は無理と諦めていた頃、アンディ・デリスを迎えて『Master of the Rings』がリリースされた。アルバム名が何となく『Keeper』と似ていることから、ダメ元で聴いてみた。
「Helloweenが戻ってきた!」キスクとは違うが、まさにHelloweenだ! 正直、嬉しかった。
一番好きなのは「Why?」だが、「Where The Rain Grows」「In The Middle Of A Heartbeat」あたりも好きだし、その他もどれも良い出来だ。新加入のアンディの作る曲がほどよくポップでHelloweenにピッタリだ。前バンドのPink Cream 69も聴いてみたが、今いちだった。Helloweenの方が彼にあっているのだろう。

こうしてHelloweenはアンディをバンドの顔として再出発をする。あれから四半世紀。現在はカイとキスクを戻して夢のラインナップで『Pumpkin United』のツアーをしているし、ライブ・アルバムもリリースする予定らしい。是非とも買いたいと思う。アルバムも1枚は出してほしいし、このランナップを長く続けてほしいと期待している。無理かもしれないけど。。。

0 件のコメント:

コメントを投稿