2018年10月29日月曜日

愛すべきマッドマン・Ozzy

Ozzyを知ったのは他のHMバンドより少し後だった。ちょうど『No Rest for the Wicked』が出た頃だ。だから、最初はランディ・ローズもジェイク・E・リーも知らなかった。結構大物だということは知っていたので、このアルバムが出た時に「どれどれ」と聴いてみたわけだ。「まぁ、結構いいかも」という程度だったが、ちょうどバンドのメンバーが聴いていたランディの『Tribute』を借りてドハマリした。更に、バンドの女性ヴォーカルが好きだという曲を聴かせてもらったら、それが「Shot In The Dark」。これも良かった。つまり、ほぼ同時にランディ、ジェイク、ザックを知ったという具合。

オジーで好きなのは、1stから『Ozzmosis』までだ。それ以降は知らない曲もあるし、あまりピンと来ていないので、ここでオジーの話しといえば基本的に90年代中盤から後半にかけてまでだ。ギタリストで言えば、ジョー・ホームズからザックに戻るあたり。

ランディ、ジェイク、ザックの3人は甲乙つけがたいほど好きだが、それでもあえて順番をつけるなら、ザック、ランディ、ジェイクの順になる。それでもジェイクも充分好きなギタリストで、影響も多大に受けている。

まずランディ。すでにイングヴェイも知っていた後にランディだったので、テクニカルで圧倒されることはなかった。もちろん技巧的なレベルが高いのは言うまでもないが、それよりも理路整然とした知的センスや、詰め込みではない早弾き、そしてイングヴェイとは違う、ロック・ソングの中でのクラシカル・フレーバーが素晴らしいと思った。そして、その後に知った小柄で色白で華奢な美少年が、激しいギターを弾くというアンバランスも魅力だった。更には若くして飛行機事故で亡くなってしまったという桜の花びらのような儚さ。オジーとは、まさに天使と悪魔のような対比が出来過ぎという感じですらあった。「Mr.Crowley」「Revelation」「Diary Of a Madman」といった曲を聴けば、劇的なギターを堪能出来る。

ランディ死後のジェイク。日系人(母が日本人)の彼はアジア顔の黒髪で、ランディとはあまりにも違う。しかし、若々しいアグレッシヴさがあって、ランディとは別のテクニカル。破壊的なギターの音も良かったし、派手なアクションとともに別のカッコ良さがあった。当時全盛となるLAメタルっぽさマッチしていたし、シーケンス・フレーズもギター好きには興味の対象として充分アピールしていた。暗く重い感じのSabbathの雰囲気を継承した部分のあるランディに対し、もっと軽くオシャレな響き(9thとか)を持っていたのがジェイクだ。

そしてザック。オシャレなジェイクの後に、豪快一発みたいな、また全然違うタイプの登場。しかし、Sabbathやランディへの敬愛ぶりはかなりのもので、そのせいで、ジェイクのようにランディの影を消そうと頑張るのではなく、逆に「ランディ大好き」と公言してしまい、ソロもかなりランディのフレーズに似せて弾くあたりに潔さを感じた。完全コピーではないが、近いものを弾いておいて、それでいて個性を感じさせることが出来るのがとても新鮮だった。ソロも使い古されたようなペンタトニックが主流で、それでいてハイテクなのだから矛盾しているようだが、新世代だなという印象を持った。
3人の印象はそんな感じだ。

もちろんそれ以外のギタリスト、ブラッド・ギルス(それほど好きではないが)、ジョー・ホームズ、ガスG、更にはバーニー・トーメも含め聴いている。その他、ボブ・ディズリー、ルディ・サーゾ、トミー・アルドリッジ等、他のパートのミュージシャンも多彩な顔ぶれでそれぞれに良さがあり、そのうちに触れてみたいと思う。

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